君はゲームフルに生きられるか?(2)

前回の続きです。

スーパーベターになろう!
ジェイン マクゴニガル
早川書房
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第二部では「スーパーベター」をプレイする上でのいくつかの基本ルールについて書かれています。

ゲームフルな目標は、ベストを尽くせば達成できると思える理由がある場合、「現実的」になる。結局のところ、ゲームというのはクリアできるようにデザインされている。

そうは言っても、世の中に数多の「クソゲー」があり、「クソゲー」にならないよう、自分がプレイしたくなるようにゲームをデザインするのはそう簡単ではないような気がします。第二部の内容は、そのデザインのコツといったところでしょうか。ただ、そんなに奇をてらったことを言っているわけではなく、ある行動に対する考え方、向き合い方によってデザインが変わってくるのかもしれません。例えば、

スーパーベターをプレイするにあたっては、自分でカスタマイズした個人スコアをつけたほうがいいだろう。ゲームのルールを自分のものにし、自分のプレイをより深く理解するには、スコアをつけるのが一番だ。

単に行動を記録しよう、日記をつけよう、といわれるより「スコアをつけよう」といわれると、ちょっと向き合い方が変わってきます。スコア、ということは何らかの形で数字が入るわけですから、単に今日はいい一日だった、と考えるより

パワーアップアイテム3つ+悪者との戦い1回+クエストひとつ=その日の勝利

と考える方が、より明確にはなります。例えば「悪者との戦い」のレベル設定をするのは自分自身ですから、「勝利」のレベルはいくらでも変えられるのですが、あまりに「勝利」が少なければ、自分でレベルを下げればいいだけ。
仕事のレベルを勝手に下げれば上司に怒られるかもしれませんが、これはゲームです。ゲームのレベルを勝手に下げても誰も責めない、と考えれば、気持ち良くクリアできるゲームデザインを自分で調整することになるのでしょう。

もう一つ、いい考え方だなぁ、と思ったのが「ボーナスライフ」です。これもゲーム的な考え方ですが、スーパーベターをクリアした報酬は目標の達成だけではない。それがボーナスライフ。充実した人生の時間。文字通り長生きできる、と言っています。医学的な根拠もあるのだそうです。前回も申し上げた通り、このゲームが障害からの克服を原点としていることもあるのでしょう。

それを理解した上で、ボーナスライフの使い道を考えよう。ボーナスライフの恩恵を最大限に享受したければ、それを90歳のときに手渡しでもらえるボーナスと考えてはいけない。ボーナスライフは今日使うこと。

どれだけの期間プレイしたら、どれだけボーナスライフが増えるかの数字までこの本には明記されています。その数字がどれだけ正しいかは別にして「いつ使うの?今でしょう!」と強調しているのもこれまでにない考え方に思えました。

ゲームというものがこんなに奥深いものとは思いませんでした。ちなみに、著者はもちろん、訳者の方もゲーマーなのだそうで、ゲームに対する愛のようなものを感じました。

こちらもご参考までに(日本語字幕あり)
TEDGlobal 2012 Jane McGonigal:The game that can give you 10 extra years of life

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