「地雷」回避への努力2:選別して、平準化する

妻が「よくテンパる」のは、当然テンパる要素があるからです。これは予定されているか、偶発的かどうかに関係ありません。

偶発的に起こる要素として、子供から発生するのは防ぎようがないとしても、私自身から発生するものはできるだけ減らさなければなりません。オンライン、オフライン含めて余計なことを言わない。場合によっては単純な好意で「○○をやっておいたよ」と言うだけでも彼女にとっては地雷となり得ます。なんでもかんでも報連相すればいいというものではありません。

そんなわけで、家に居るときは、私ひとりが起きている時間を除いて、結構緊張を強いられます。下手なことを言ったりやったりしたら、その瞬間に家事と育児が止まるからです。正直言って、これはきついです。家にいても、気を休めてはいけないのですから。これについては、まだ解決策を模索中です。

一方、偶発的でないものは、ある程度やりようがあります。

まず、行事を選別します。本当に重要な行事に絞り込み、それ以外には関わらない。ここは「シンプルな考え方」に通じる所がありそうです。頼まれたことをすべて受けるのは、論外。それは妻もわかっているので、自分である程度は選別しますし、私も相談に乗って明らかに余計と思われることは断るように言います。場合によっては断ること自体を私が代わりにやることもままあります。テンパっていると選別すること自体ができなくなるので、このサポートはとても重要です。

それでも行事は残ります。次にやるべきことは、分散化です。同じ日に重い行事が2つ入ったらADHDでなくても気が重くなります。なので、できるだけ分散化を図り、重い行事が2日続けて発生するとかもないようにします。妻は現在複数の病院にかかっています(だいたい月イチが多い)ので、そういったものも同じ週に重ならない方がいい。待たされるのは、誰にとっても苦痛ですから。

そして、その結果を共有します。実は、これができていないと全く意味がない、ということについ最近気づきましたが、それは項を改めて申し上げます。

「地雷」回避への努力1:ADHDが関係していたとは!

先日、妻が「簡単にテンパる」と申し上げました。言い方を変えると「簡単にパニクる」とも言えます。例えば、この辺りを見ていただくとわかりやすいか、と。

マンガで分かる心療内科・精神科in池袋「ADHD編」
第3回「ADHDは依存になりやすい!」
http://yuk2.net/man/220.html

いや、わかりにくいかも(笑)。それにしても、いきなり「パイ」はすごいなぁ‥
この「パイ」は「パニック」の「パ」なのですが、まさにわたしの妻はこれにあたります。

妻の場合は、私がなにか不用意な一言を言っただけで頭が痛くなり、行動が止まります。これは誇張でもなんでもなく、つい先週も起こったばかりです。これは、怖いです。すごく怖い。何回やられても怖い。怒られるのならまだしも、行動が止まるのです。周りに子供がいようが何をしようが関係なし。妻の行動が止まった瞬間に、全ての家事と育児の責任は私に移転します。文字通り動けないし考えられないんですから。この「地雷」の傾向らしきものは見えてはきたのですが、私の不注意もあり、まだ完全回避からは程遠い状況です。

実はこの傾向は結婚前、交際しているときからありました。この「地雷」は口で言うだけでなく、ネット上での発言でも同様であり、私は「地雷」を踏みたくないので、以前は活発にやっていたmixiをやめ、ブログをやめ、twitterアカウントを停止し、Facebookの発言を控えるようになりました。これは妻の精神力がないせいか、あるいは私になんらかの欠陥(空気を読めないとか)があるせいだ、と思っていました。

でも、これはなんかおかしい、とは思っていました。ただ、原因が分からない。

それが何年も続いて、つい最近になってやっとADHDに関係していることに気づいたのです。妻は、単に「片付けられない人」ではなかったのだ、と。わたしがあるときにそれを妻に(恐る恐る)指摘してみると、妻はあっさり認めました。最近自分もそうかもしれないと思い始めていた、と。そして、少しずつ対策を始めつつあります。

Think Simple:率直さと未来志向

昨日に続きこの本を取り上げます。

Think Simple ―アップルを生みだす熱狂的哲学

私は20年来のMacユーザーですが、狂信的というほどでもなく(iPodはよく使ったけど、スマホはずっとAndroid)スティーヴ・ジョブズの伝記も読んでいません。でも、この本だけはタイトルに惹かれて買ってしまいました。

私はスティーブを、「感じがいい」とか「意地悪だ」とか、「好意的」か「批判的」かという観点から考えなかった。彼は単純に、私に対して率直だったのだ。
(略)
率直さはシンプルであり、あいまいな言い方は複雑だ。 この初対面から数カ月もすると、スティーブはいつもこうなのだとわかった。頭に浮かんだことを口に出し、それを相手がどう思おうと気にしないのだ。

第1章 容赦なく伝える Think Brutal より

「iMac」の名付け親でもある著者とジョブズの初対面のシーンです。
この本によく出てくるのは「率直さ」「正直さ」という言葉です。これがシンプルに結びつくことは容易に理解できますね。でも、そう簡単にはできない。相手の気持ちを読んでしまうから。でも、ジョブズは御構いなし。真実が全てに優先するからでしょう。相手御構いなしに話すのはADHDの特性のひとつ、と聞いたことがありますが、アーチスティックなジョブズにもADHDの傾向があったのかも。
もちろん「正直さ」は裏目に出るばかりではありません。それは、前向きなとき。

シンプルさは、過去の問題に長くかかわることが嫌いだ。未来を考えることを好む。ミスを認めるのはつらいことかもしれないが、顧客はそういった正直さを評価してくれる。新しいマウスを披露したときに、ホッケーパックマウスは遠い過去の記憶になった。

Conclusion(最終章) Think Different より

私も初代iMacとホッケーパックマウス使っていました。あれはたしかに使いにくかった。でも、正直にミスを認めて先に進むことでさらに信頼を獲得していく。マックやiPhoneを使っている方はご存知でしょうが、アップルっていろいろ失敗作を出してるんです。それでもぶっちぎりに稼げるのは、それを補ってあまりあるシンプルさがあるからなのですね。

Think Simple:シンプルは1日にして成らず

週末は、私の好きな言葉を読んだ本からからご紹介します。

Think Simple ―アップルを生みだす熱狂的哲学

この本はシンプルというキーワードをもとにして、アップルという企業を生み出した組織論がメインであり、企業人としてすごく参考になる(できるかどうかは別にして)のですが、一方で個人の生活に役立つことがいくつも書かれています。昨日書いたあの一節も取り上げられています。

Simple can be harder than complex. You have to work hard to get your thinking clean and simple. But it’s worth it in the end because once you get there, you can move mountains.

シンプルであることは、複雑であることよりもむずかしい。物事をシンプルにするためには、懸命に努力して思考を明瞭にしなければならないからだ。だが 、それだけの価値はある。なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、山をも動かせるからだ。

この本の最後に出てくるジョブズ自身の言葉です。読んだのは日本語版ですが、原文をネットから拾ってきました。人はシンプルさに惹かれるが、自分のものとするのはそう簡単なことではないんですね。多くの人がかかわる企業はもちろん、個人でさえも。

アップルのすごいところは、その言葉をきのうや今日、獲得したわけではないことだ。それは三〇年かけて築いてきた評判のひとつなのだ。 アップルは長いあいだ、技術用語を使わず、人間的な方法でコミュニケーションをとってきて、それをシステムに刻みこんできた。

(第8章 Think Human 人間を中心にする より)

ハードに考え、それを長く続けて、やっと身につく。「シンプルさ」に限らず、思考回路を身につけることはそういうことだと思います。
私の頭の中を反映するこのブログが、「複雑さ」に支配されないよう、末永く努力しなければ。 

もうひとつのきっかけ:あなたには「まだ」時間がある

このブログを作ろうと思った、もうひとつのきっかけを申し上げます。

ひと月ほど前、うちの家族にとって身近な方が亡くなられました。まだ30代の若さでした。物心もつかないお子さんを残してこの世を去らなければならないとは、さぞつらかったことと思います。

彼の死因はガンであったこともあり、お亡くなりになる前に、自身の葬儀に参加される方々へメッセージを残されていました。生前における感謝の念を述べられ後で、こうおっしゃったのです。

みなさまには、時間があります。未来があります。

死を目前にしたかたが紡ぎ出す言葉は重いですね。たかがブログを始めるだけで持ち出すのは恐縮ですが、スティーブ・ジョブズも、死ぬ一歩手前を体験してから、こういうことを言ってました。

Remembering that you are going to die is the best way I know to avoid the trap of thinking you have something to lose. You are already naked. There is no reason not to follow your heart.

いつかは死ぬのだ、ということを忘れるな。一見彼とは反対のことを言っているように思ったのですが、違いました。彼はきっとこう言いたかったのでしょう。

あなたには「まだ」時間がある

第3のキーワード「シンプル」:ADHDにこそ役に立つ!?

第3のキーワード、シンプルです。

私がシンプルさを重要視するようになった一つのきっかけとなったのは、10年以上前、当時唯一の肉親だった母を亡くした時でした。

家に私一人残されて、これからどうしようと考えて、始めたのが当時家にあった棚のほとんどを処分することでした。棚がイヤだったとかいう問題ではなく、単純にひとり暮らしには大きすぎてあまりにも向いていなかったのです。代わりに無印良品の組立式シェルフユニットを大量に買い込み、自分で組みたてるところから「シンプルさ」について無意識に考え始めたのでしょう。

さらに、その後ある一冊の本に出会ったところから、本格的にシンプルさに魅せられ始めたと思います。その本については、後日ふれますが、とにかく数年前から「シンプルさ」をテーマにしたブログを書いてみたい、となんとなく思っていました。ただ、あまりにも漠然としていたので、どうやって立ち上げるかとか考えてもしませんでした。

ところが、ここにきて、シンプルさってADHDの人にこそ役に立つのではないか、と思い立ちました。シンプルな考え方を持っていれば「テンパる」ことも減るのではないか。さらにはADHDでなくてもテンパりがちな子育てパパにも役立つのではないか。こうして、自分の頭のなかで3つのキーワードがつながったのです。わずかひと月ほど前に。

そこからブログを書こうと思い立ちました。サーバーを手配して、とにかくwordpressを入れてみて、拙速でも立ち上げました。サイトのデザインがシンプルですが、単にいじる時間がなかったのです。あえて無料のブログサイトを選ばなかったのは、自分の作りたいように作りたかったから。これからいろいろサイトもいじっていきますが、これも「シンプルさ」に向けた実験のひとつです。

第2のキーワード「子育てパパ」:恵まれてるのに、孤立感

第2のキーワード「子育てパパ」についてです。これについては、私はちょっと特殊な位置付けかもしれません。すなわち「個人的にはある程度のサポートを受けられているのに、精神的にはすごく不安」ということです。

私は昨年度1年間、年休はほぼ100%消化、しかも残業もほとんどありませんでした。ただし、これは私がイクメンだからではなく、そうしないと家事や育児が回らないからです。妻が専業主婦であるにもかかわらず。

妻がとにかくよく体調を崩すので、私が代わりに対応せざるを得ない。妻の実家が遠く、私はすでに親がいないので、こういうときの負担は、かなりの確率で私が食らいます。たしかにママ友を頼ったり、ベビーシッターを手配したりもしてます。ありがたいことに、私の勤めている会社はベビーシッターへの補助をつけてくれます。それでも、朝起きたら妻が急に体調不良になっていた、という時はさすがに私が対応するしかない。それが毎月平均2、3回は発生するのです。

また、そういう突発年休を許してくれる会社にも、感謝しています。子供が産まれて以降も職場を何回か移り、数名の上司に仕えてきましたが、家族対応での突発年休をダメと言われたことや、その後何かいちゃもんをつけられたことは、一度もありません(同僚からも同様)。これはたまたま上司や同僚に恵まれたという問題ではなく、ある意味社風なんだろう、と思います。

ところが、周囲を見渡すと、年休を取っている人がほとんどいない。うちの会社は育児支援制度は比較的進んでいる方だと思いますが、女性はともかく、男性で活用しているのを見かけたことがほとんどない。ネットではよく目にするのに、私自身は(やむを得ずとはいえ)活用しているのに、このギャップはなんなのか?

さらに、私がかなりの晩婚だったこともあり、個人的な友人でも、小さい子どもを抱えるパパの苦労を共有できる人がいない。妻がADHDという人もいない。そんなわけで、表面上は明らかに恵まれているにも関わらず、孤立感を感じるのです。この孤立感をなんとかしたい、と思ったのも、ブログを始めようと思ったきっかけの一つです。

第1のキーワード「ADHD」: 簡単にテンパる、ということは‥

昨日、3つのキーワードを書きましたが、今日はその一つ、ADHDについて取り上げます。

私の妻は、自称ADHDです。今のところ、正式な診断がされたわけではありませんが、本人もそのうち受けようか、とは思っているようです。とにかく、以前から「片付けられない人」という意味でADHDだと私に申告していました。

また、物理的に片付けられないだけでなく、精神的にも頭の中が整理出来ない、つまり「簡単にテンパる」のです。突発であろうと事前に予定されたことであろうと、とにかく重い対応が必要となる事柄が重なると、簡単にテンパってしまいます。

ところで、妻は体が弱く、ストレス耐性も低いです。 何かのきっかけで、簡単に体調が悪化する。これが何を意味するかはおいおい申し上げますが、とにかくこれは単純に妻の体力や精神力の問題でありADHDとは別問題だ、とつい最近まで思っていました。

しかし最近になって、体調の悪化と、ADHDにより「簡単にテンパる」ことがリンクしている可能性がある、と思い至ったとき、これは大変なことだ、と考えるようになりました。

ADHDは脳のある機能不全から起こる障害の一種だそうです。つまり、妻はやりたくても本当にできないことがある。その障害が一生ついて回るのだとしたら、これは対処療法で済むはずがない。根本的に生活全般の考え方を改めなければならない。妻自身はもちろん、いっしょに暮らす私も。

最近になって「大人のADHD」が注目されるようになりました。ADHDの方自身が書かれるブログも見かけるようになりました。しかし、大人のADHDを家族に持つ人のブログ、というのはまだあまり見かけないような気がします。これから時々ADHDにかかわる記事も書いていきますが、そういう方々へのご参考にもなれば幸いです。

はじめに:明るい未来へ

はじめまして。K.Tanabeと申します。
これから「simple and bright」というブログを始めます。よろしくお願いします。

ブログを始めるにあたって思いついたキーワードが「シンプルな考え方」「子育てパパ」そして「ADHD」でした。一見何の脈絡もないように見えるこの3つのキーワードが自分の中でつながったのは、つい最近のことでした。

私は二人の子供(3歳と6歳)の父です。もちろん家族のことは大好きですが、家族たちに尽くせば尽くすほど、なんとなく「生きづらさ」を感じるようになってきました。

真面目な子育てパパなら少しは感じるかもしれないけれど、なにかおかしい。がんばればがんばるほど、楽になるのではなく、しんどくなる。しかも孤独感までついてくるのはなぜなのか?こんな疑問がこのブログを始めるきっかけになりました。

これから私は、先の3つのキーワードとともにいろんなところを探索していきます。目的地は、「明るい未来」。すごく漠然としてますね。今は正直自分もうまく説明できません。ただ「生きづらさ」を感じないところ、とは言えそうです。「生きづらさ」を全く感じなくするのは無理かもしれないけど、少しでも近づけたら、と思います。